
「真昼」一日で最も影の短い時間。昨日からも明日からも等しく遠い時間。幻想が最もその力を失う時間。世界の輪郭が最も露わになる時間。そんな真昼を巡る群像劇、のつもりです。

もし人生をやり直すことができたら、あなたならどうしますか?などともっともらしい導入はやめにして、これは僕は常日頃からやりたかった、バカバカしい素材を使っての伏線バリバリ入れ子細工的ドラマを、まあ目指したのです。確かに目指したはずです。しかし己の監督力と準備力の無さに阻まれ、もはや今ではうまくいってるのかどうかさっぱりわかりません。もし苦情等ごさいましたらぜひ周りのスタッフなどに当ってみて下さい。

一応ストーリーらしきものはあるのだが、どうでもいい周辺設定を取り除いてしまうと、要するに少年と少女なのか男と女なのかもはっきりしないような2人がウジウジする話、ということになりそうだ。 まあ物事というのは何であれ、「何をするか」ということ自体よりもどういう仕方か、ということの方が大事なのだから、監督である私としては、映画の中の2人が出来るだけ美しくウジウジしているといいなあ、と願うばかりです。

「こうすればうまくいく」と頭でわかっていながら、なぜか違った行動をとってしまった、すべきでないことをしてしまった、過去を振り返れば誰もがそのような経験をしているはずです。一体なぜこのようなことが起こるのでしょう?それは誰にも分かりません。しかし確かなことは、そこには私達を突き動かす何かが存在するということです。そのような何かに翻弄されながら、日々は過ぎ去っていきます。

この映画は、脚本を練りに練ったわけでも、映像に凝りまくったわけでもなく、下手だけどキラッと光るセンス、なんかも全然ないです。「8ミリ映画のよさ」みたいなものもありません。面白くないです。観ている人はとても退屈な時間をすごすはめになるでしょう。ですので、まあこんなのもあっていいか、というおだやかな気持ちで観ていただけるとありがたいです。

何色にも染まらない黒。
華麗な紫。
全てを拒む黒。
黒を惑わす紫の不安。
腕に絡みつくわずかな執着。
壊されかける黒の世界。
相容れない2人をただ押し流す白い時間。

アンモナイト(決定稿)/女 男 役人/ (A・B・Cが錯綜する。D・Eも錯綜)/A(内面世界)/ショウウィンドウの中に座っている女/青白い光がガラス越しに顔を照らす/女はガラスをゆっくりとなでる/と、突き出た釘で右指を切る/血が滴る/うつむく女/ピンク色の光がゆっくりと差し込む/女は顔を上げようとする/B(春)/水のない掘割を懸命に走る女/誰か(男)を追い越し、ふと立ち止まり振り返る/C(春)/シーン1/桜の花の下、女と男が向かい合っ

はてさて。あいかわらずここになにを書けばいいのやらさっぱりわからないまま、また映画を作ってしまいました。 これで一応3年間の集大成になります。今までにやってきたこと、今やりたいこと、そして今後のためにやっておくべきこと、すべて入ってます。長尺ですので、ずっと集中したりせず、ぼーっと観ていただければ幸いです。どうぞお付き合いください。

あなたのことが好きで好きで、好きで好きで好きで好きでたまらない。追いかければ追いかけるほどあなたへの愛に足を取られてしまう。足がもつれた、倒れて血が出た。ドクドク、ドクドク。赤い流血、鮮血、それさえも愛しい。あなたを見失う、辺りが暗くなる。何処?何処? その寂しさまで心地いい。あなたを見つける、太陽が昇る。その躯にしがみ付く、がむしゃらだ。もう離さない、あなたは私のものだ、私の……フェチ・オムニバス。