オフビートかつドライに、のぞき映画
(あらすじ)
町のあちこちで工事があって、
音がうるさい。
でも工事現場はどこにもない。
配線工事屋の男は工事のついでに
盗撮して、尾行癖の女に尾行されて、
人を殴って、途方に暮れる。
タイトルの「ブラウン管」は、もちろんそのまんまの意味ですが、何となくよそよそしい映像の感じを勝手にこめてもいます。
夏の暑さにやれらた男女
ミンミンミン
夏の暑い日、
女は変化に餓えている
そして夏のある日、女は死ぬ。
男は変化を恐れている。
暑さにやられた関係は、
完結を迎えられない。
ミーンミーン
「人間の胎児は母の胎内にいる十ヶ月の間に一つの夢を見ている」とは、夢野久作による奇書「ドグラ・マグラ」に登場する正木博士の言葉です。博士によれば、胎児はこの夢の中で先祖代々の歩んだ道程を反芻しているといいます。この映画はそういうことを考えながら作りました。部屋は子宮であり、壁の穴は細胞であり、穴から見える景色は遺伝子に焼き付いた記憶です。そして少女は破瓜で血を流します。
前作同様、楽曲はだいたい自作です。最後は出演したお二人に唄っていただきました。よく考えると台詞が少し矛盾しています。どこが矛盾しているのかを探しながら観るのもまた一興かと。
晴れた日に女の子は兄弟と出会って別れました
幸せな人たちのはなし
何も起こらないけど終わった後幸せな気分になる映画が撮りたい、と思っていました。それは今も考えていることなんですが。
頭の中に浮かんだもの、そのまま撮りました。偶然でも意図的でも、映っているものがすべて、と思って撮りました。
口のきけない兄と、その弟と、女の子が出会って別れる話です。
難しいことは一切ありません、それだけなので。
でも、私の予想外のところで予想外な受けとめ方をされたりもするので、映画撮るのって面白いなあと思うのです。